「クリパル・エクスプレス」Vol. 40(2009.11.2発行)より

今回から、カルマについて考えてみます。

カルマという言葉には、そもそも行為という意味があります。一つの行為によってある体験をすると、その体験から一つの認識が生じます。この認識の仕方が、また、新たな行為に繋がるというわけです。この行為と認識が、お互いに原因と結果になる法則をカルマと呼びます。

つまり、カルマとは、すべてのことには、原因があり、結果があるという因果の法則のことです。水の中では、重い物は沈み、軽い物は浮かぶという自然現象があるように、人生にはカルマという自然の摂理があるのです。

一般的に、私たちが苦難に出会ったり、幸運に恵まれると、過去の行い、カルマによるものだとする見方があります。因果の法則により、すべての出来事には原因があるとは言え、不幸な目に会っている人に「行いが悪いからだ」などと断定的な判断をすることはとても危険なことです。

また、結果に対する原因は、無数の要素が絡んでいることが多いので、一つだけを原因として特定することは不可能に近いことです。自分のおかれた境遇において、その原因はどこにあるのかと謙虚に探求する姿勢は大切であっても、その原因は最終的に分からなくてもいいことだと思います。早急に決めつけることは、事実を歪めてしまうことにもなるからです。(続く)